NHK「ひるまえほっと」積ん読取材 完全版

NHK「ひるまえほっと」の取材と放送内容をもとに構成しています。
お答え内容は適宜、補足・加筆しています。

Q 何冊ぐらいあるんですか?
約1万冊あります。人にこの話をすると「全部読んだんですか?」と必ず(真顔で)きかれるんですけど、「そんなわけないでしょう(笑)」とお答えしています。蔵書の半分ぐらいがまさに“積ん読”状態です。仮に一生寝ないで本だけ読んで暮らしたとしても、読み切れるか分からない量かと。本に限らず読むということが好きですが、本を買うこと自体も好きなんだろうと思います。
取材の一部が放送されました
Q 本はどのように置いているんですか?
本当は1列にして置きたいんですが、場所を節約するため2列にして置いています。そのときに、後ろの本が完全に隠れてしまわないようにしています。“ほんのちょっと”が見えているだけでも全然違います。これが完全に隠れてしまうと、ほぼ確実に存在を忘れます(笑)。
Q 系統だてて収集されているんですか?
図書館では日本十進分類法に従って配架されていますが(本を確実に探せるようにですね)、自分の本棚ではそういう縛りはなく自分なりの分類体系で置いています。十進分類と似たようなものにはなるのですが、興味関心に沿って偏りがあるように思います。その分、自分にとってとても使いやすい、使い心地のいいものです。仕事でも、書類の山から必要な書類をさっと引き出すのは得意なのですが(自慢になりませんが・苦笑)、場所と記憶を結び付けているのだろうと思います。
Q 読んだ本はどうしているんですか?
読んだ本も読んでない本も一緒に並べて置いています。蔵書家の中には、読んでない本は絶対に本棚には並べないという方針の方もいます。ゲームデザイナーの小島秀夫氏はカバーを付けたままにして、まだ読んでいない本が分かるようにされているそうです。(『僕が愛したMEMEたち―いま必要なのは、人にエネルギーを与える物語』より)
買ってきた本は、データを作った後、棚に並べるところまでやるようにしています(これをやらないと、カオスです・苦笑)。置き場所は、“収まりのいい場所”がだいたいすぐ決まります。
読んだ本は、気になった個所に小さな付箋が付いているので見た目でわかります。しっかり読んだ本にはたくさん付いています。そうでない本はきれいなまま…。
Q 読んだ本とそうでない本の区別はつきますか?
読んだ本のリストは作っていますが、リストを見なくても分かります。
個人的なものかもしれませんが、読んだか読んでないか、持っているか持っていないかというのは、感覚的なのにかなり正確に分かるというのが経験上の感想です。
Q 同じ本を買ってしまったりとかありますか?
蔵書リストをスマホに入れて持ち歩いています。たまに持っているどうか確信がないというときもあるので、怪しいときは書名を検索して確認します。エイヤッで買って、しまった…ということもないことはないです。年に20冊ぐらいは・苦笑。
Q 大量の本をどうやって管理してるんですか?
買ってきた本は、バーコードリーダーでISBNを読み取ってからデータを作成します。ビジュアル・データベースを自作して管理しています。
Q 満杯という感じですけど、今後も増え続けていくんですよね?
ある蔵書家の本に「蔵書は場所があるだけ増えていく」と書いてあるのを読んだことがありますが、そのとおりだと思います。別の本では、本が増えたのに合わせてヤドカリみたいに引っ越したという話も読んだことがあります。
なのですが、本は必ずしも持たなくていい(本の内容を想起できればよい。本のある場所が分かればよい。しかしながら、手放して目にする機会がなくなるとあっという間に記憶が風化する。)とも思っていて、持たなくて済む方法も探究しています。理想としては、何度も読みたい本だけを絞って残したいです。
Q なぜ積読をやっているんですか?
基本的に知的欲求や好奇心が満たされ、とても楽しいのでやっていますが、自分はなぜこんなことをやっているのだろうかと、ふと考えたりすることもあります。
カッコよくいうと、この情報爆発のような時代にあって、自分が何を知っていて何を知らないのかを知りたいのだと思います。棚や積読を通じて、そのことを如実に感覚的に知ることができます。
大型書店に行ったりすると、まだまだ知らないことだらけだなぁ…また新しい本が出てる(日々大量に)…と愕然とするのですが、まだ見ぬ世界が広がっていると独特の高揚感も感じます。それなりの蔵書数になると、大型書店の棚とかを見ていると、その中に何冊か持っている本があることもあり、そこを起点にして棚組に入っていけるようになります。本を通して、世界を知りたいのと自分を知りたいということだと思います。
すぐに読むか読まないかはおいておいて、買いたいというぐらい反応したということを大事にする(記録する)のがよいのではと思います。思いがけないところで何かにつながるかもしれません。

“映画監督のジョン・ウォーターズは言っている。「未読の蔵書ほど大事なものはない」と。”
『クリエイティブの授業―“君がつくるべきもの”をつくれるようになるために』より

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